自己紹介
男
1996年から11年在住した米国シリコンバレーを後にして、2006年9月から北海道に移住。 パートナー2人と共に新しい生活を始める。 生まれて初めての北海道。 期待いっぱいで突進だ。 カテゴリ
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もう20年以上も前のコミック「裂けた旅券(パスポート)」御厨さと美・作のことを思い出していた。
何回も読み返した、愛読書?の一つだった。 日本を離れてから、自分の現在や将来をチラとでも考え込むたびに必ず思い出すのは何でかなあ? ゴースケとマレッタだったな。舞台はパリだし、20歳年下の彼女もいないし全然違うんだけど、何かダブるものがあるのだろう。 ネットで購入できちゃうから買おうかな! もう7年以上日本に行ってないですよ、とお話しすると日本は恋しくないですか?と、たいてい聞かれる。 「この辺は日本人も適当にいるし、日本語もしゃべる。日本人や日本語を恋しいとは思わないが、おいしい日本食、温泉、故郷の香りなんかは懐かしい」と 教科書みたいに答えてはみるが、もう何年も日本を恋しいと思ったことは、はっきり言って皆無である。 別に嫌ってるわけでも避けてるわけでもないが、夢にも出てはこない。 夢に登場する外国は、この10年で5回以上出てきた同じ国の同じ場所だ。 自分の最後の1シーンであり、見事なまでに毎回同じカット・イメージだった。 マカオの歓楽街の裏路地。雨が降っている。 どぶ板に片足突っ込んで、うつぶせに倒れている男が私ですね。 心当たりはありません。 理由も分かりません。 将来何かやばいことに手出すんでしょうかね? 昔々ちょっとだけホームシックにかかったことはある。 22年前のシアトル。初めての海外だった。 渡米後3週間が経ったころ相当に落ち込んでいた。 カルチャーショックもあっただろう、言葉が通じないせいもあっただろう、そしてホームシックも。 毎日パイク・プレース・マーケットに行き、人ごみの活気を求めた。 隣の小さな公園から海を眺め、ずーっと向こうに日本があるのだなあ!とため息ついた。 おまけに、どこからか鉄砲の弾飛んでくるのではないか?といった恐怖心にも取り付かれていた。 そのころの事件で、10歳の誕生日に銃をもらった少女が、朝早く湖面に向かって鉄砲撃ったら それが兆弾となって通勤バスの窓ガラスを貫いた、と言うのがあった。 突然精神異常となった現役警察官が、坂のてっぺんで腹ばいになり、紙袋いっぱいの弾を抱えて向こうから来る人を次々と撃ち殺していった、と言うのもあった。 辛い一週間だった。でも何故か日本に帰ろうとは思わなかった。 この地に溶け込もうとしないで、どうしてここを故郷と想うことができようか、と考えた。 通じまいがなんだろうが英語を使いたおした。 ひたすら人の集まる場所に出かけていき強引に会話を作り上げた。 鉄砲も撃ちに行った。 野外の射撃場でカスタムメイドの44マグナムとアーマライトM16をぶっぱなして来た。 約一週間で、それまでがうそのように立ち直っていた。 来年はお誕生日の2月2日までにカリフォルニア州の免許更新だ。 そしてパスポートの有効期限は2008年8月26日までとなっていた。
by tedtoyama
| 2005-05-25 11:53
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